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「森保監督は考え方が古い」「選手はキツい」エース三笘の離脱、負傷者続出…城彰二が考える日本代表“招集問題”〈ミャンマーに快勝したが…〉

2023/11/18
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 サッカー日本代表は今月16日、2026年W杯アジア2次予選の初戦でミャンマーとホームで対戦し、5-0と快勝した。現在はサッカー解説者として活躍する城彰二氏はこの試合をどう見たのか。話を聞いた。

©時事通信社

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日本代表の選手個々がレベルアップしている

――北中米W杯2次予選の初戦、ミャンマー戦は5-0の快勝で、好スタートを切りました。力の差はありましたが、かなり落ち着いて試合に入っていた感じがしました。

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城彰二さん(以下、城) みんな、集中して冷静に試合に入り、自分たちがすべきことが見えていた感じでした。メンバーは、次のシリア戦を見据えての編成だったけど、鎌田(大地)と田中(碧)のボランチなんて、ドイツ戦じゃ絶対にやらないでしょ。相手との力関係やどう相手を崩すのかを考えてのスタメンだったし、それがうまくハマった感はあったかなと思います。

――スタジアムの雰囲気は勝って当たり前みたいな感じで、ピリピリした緊張感はなかったですね。

城 今回は2次予選というのもあるけど、殺気立った感じはなかったですね。自分たちが戦った1998年フランスW杯の予選の時は、絶対に負けられない試合みたいな感じで、すごいプレッシャーを感じて、スタジアムも異様なムードだった。

 今の代表と比較して自分たちはヘタだったし、アジアを勝ち抜けるだけの圧倒的な強さはなかった。韓国、イラン、サウジアラビアが強い時代で、日本はそこにようやく勝てるかどうかという時代だった。そういう時から考えると日本は本当に強くなったと思うし、選手個々人もレベルアップしているなと。今日の試合を見ていて、強く感じました。

いくら相手が弱くても、3点取るのは簡単ではない

――選手は隙を見せなかったですね。

 勝って当たり前みたいに言われていたけど、選手は楽観視していなかった。相手は格下だけど、サッカーには絶対がないので、ちゃんと戦わないと苦しい展開になるというのは分かっていたと思う。そういう意味では、前半11分に先制点が取れたのは大きかったと思います。

――上田(綺世)選手がハットトリックを決めて、勝利に貢献しました。今回は格下相手でしたが、試合を重ねるごとに存在感を増しているような感じがします。