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「あそこで外すのはありえない」日韓戦で決定機逃したFWに城彰二が苦言…韓国に負けたU23日本代表が抱える“決定力不足問題”

2024/04/24
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――逆に物足りなさを感じた選手はいますか。

 FWの細谷(真大)ですね。一瞬のパワーがあり、裏抜けのスピードとタイミングがいい選手なんだけど、決定的なところで決められない。シュートシーンで冷静さが欠けている感じですね。自信がないわけじゃないけど、気持ちが先走りするというか、空回りするというか、バタバタしている。

 韓国戦の後半終了間際、コーナーからヘディングシュートをしたけど、あれはFWとしては絶対に決めないといけない。あそこでヘディングをふかすのは、ありえないですよ。こういう大会は、FWが点を取らないとキツイし、FWが点を取らないと盛り上がらないので、細谷の奮起が必要ですね。

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「なぜ藤尾はサイドでの起用なのか」

――他のFWは、どうですか。

 韓国戦で起用された内野(航太郎)は起点になれなかったし、周囲と噛み合っていませんでした。藤尾(翔太)は調子が良かったのに、なぜサイドでの起用なのか。真ん中で勝負させたほうが活きる選手だけど、韓国戦ではサイドでチャンスメイクをするだけになってしまって、もったいなかった。A代表もだけど、この世代にもエースストライカーがいないですね。

韓国の選手と競り合うFWの藤尾翔太 ©時事通信社

――準々決勝の相手は、A組1位のカタールになりました。

城 開催国だし、試合は完全アウェイになるでしょう。チームのレベルがすごく高いので正直、かなり難しい相手。ただ、ここから負けたら終わりのノックアウトステージになるので、日本はベストメンバーで戦わないといけません。韓国戦のように途中から主力を出している余裕はないと思います。

キープレイヤーは展開力がある山本

――城さんが考えるカタール戦のベストメンバーは、どういう構成になりますか。

 GKは、小久保でしょう。最後尾でのどっしり感というか安定感がすばらしい。左サイドバックは大畑(歩夢)、センターバックは木村(誠二)と鈴木(海音)、右サイドバックは関根(大輝)、UAE戦の最終ラインでいいと思います。

 中盤はアンカーに藤田(譲瑠チマ)、インサイドハーフの左に松木(玖生)、右が山本(理仁)。前線の3人は左に平河(悠)、右に山田(楓喜)、真ん中は細谷かなぁ。藤尾もいいけど、一発を考えると細谷がやっぱり抜けている。4-2-3-1のシステムでトップ下を置くなら荒木、ボランチは松木と山本でいいと思います。

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